香川直島に新しく生まれたアート旅館「直島旅館ろ霞」のブランディングデザインと建築設計・サイン計画をnottuoで担当させていただきました。
初めてご相談いただいてから3年間かけて2022年4月にグランドオープンを迎えることができ、オープニングパーティーの日にはオーナーとその3年間の苦労を讃えあい涙したことは大切な思い出で、ここまでのビックプロジェクトに心を込めて携われたことに本当に感謝するお仕事でした。
どこまでいっても、我々デザイン側はクライアントあってのお手伝いの仕事ですね。
また、今回はnottuoとしては初の新築物件のブランディングと設計ということもあり、全社を上げて取り組んだエポックメイキングなPJとなりました。
アートの島・直島に、日本の原風景ともいえる「里山」をつくり、世界中から訪れる人々が現代アートと共に、直島の自然や瀬戸内の食、日本のおもてなし文化を体験し、そして旅人同士の出会いとコミュニケーション生まれる旅館を創ることを目標に進めました。
里山の風景をつくるため、敷地奥に昔から広がる山林を借景とした平屋の建物を新たに建築し、素材・工法においても昔から培われてきた自然の土や木や石を用いた仕上げにすることで、周辺の自然環境との調和と都会から訪れたゲストにとっての非日常となる空間を生み出しました。
レストラン棟と宿泊棟を繋ぐ真ん中の位置に設た囲炉裏と、そこで亭主がお茶でもてなす時間がろ霞における重要なおもてなしの時間です。亭主がバックパッカーで世界中を旅したときに、インドで焚き火を囲んでグルが旅人たちに茶を振る舞う体験が原体験としてろ霞でも取り入れられました。
昼の間にろ霞のアートや直島のアートに触れ、旅館で疲れた体と心を癒し、瀬戸内の美味しい食事の後に訪れる囲炉裏の時間で、旅人同士が自然発生的にコミュニケーションが生まれ、世界中のアートラバー同士がフラットに語り合うソーシャライズされた場が生まれています。
ろ霞は半年後ごとにFeaturedアーティストが入れ替わっていき、日本の若手現代アーティストを世界に紹介・発信していく拠点としての役割あるため、都度入れ替わるアート作品と出会いや、世界中から訪れるアートラバーのゲスト達との出会いが生まれる、何度でも訪れたくなる宿としてこれからも直島に佇んでいきます。
(ブランディングのデザインツールはまた後日紹介予定)
直島旅館ろ霞
〒761-3110 香川県香川郡直島町1234
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